2018/01/18 16:41
当工場の家具は敢えて節や節穴、割れのある材を使用しています。(極度な割れは使用していません)
これは木材の魅力を生かすためと木の質感を感じてもらいたいためです。
そのため、出来上がった家具の表情は一つ一つ違います。
仕上げ塗料は蜜蝋ワックスを使用し、テーブル天板上面にのみ、耐水性と耐久性向上のため浸透性プレポリマー塗装を施しています。
これは木製食器などに使用されるもので、食品衛生法に適合した安全性の高い塗料です。
〇蜜蝋ワックスについて
仕上げ塗装は蜜蝋ワックスを使用しています。
蜜蝋ワックスとは主成分がミツバチの巣から取れる蝋と植物性の乾性油などをブレンドしたものです。
木の呼吸を妨げずに木材を保護し、しっとりとしたツヤが特徴で木の質感を感じることが出来る仕上がりです。
オイル仕上げと同様アンティーク家具などでよく使われる優れた塗料です。
ですが、量産品で使われることはほとんどありません。
その理由としては
1.水に弱い
2.熱に弱い
3.年に何度かメンテナンスが必要
というデメリットがあるからです。
量産品で使われている塗装はウレタン塗装やラッカー塗装、または木目をプリントしたポリエステル合板やメラミン化粧版がほとんどでしょう。
これらの仕上げは水に強く、厚い塗膜を作ることで下地を強力に保護し傷にも強いという特徴があります。
ですが、デメリットもあります。
木材を完全に塗料で覆ってしまうことで呼吸を塞ぎ、厚い塗膜を作ることで木の手触りを消してしまいます。
また、強力に密着するため剥離させることが難しくメンテナンスの難度が非常に高くなってしまいます。
メンテナンスがあまりいらない代わりにメンテナンスが非常に難しいということなのです。
フラッシュ家具+ウレタン塗装となると削り直すことが出来ないので
塗料の寿命が家具の寿命となってしまうことも多く、長年使うものとしては不向きになります。
長年使って頂くことを考え、当工場では無垢材+蜜蝋ワックスを使用しています。